ロバート キヨサキ 筑摩書房 2013-11-08
E=employee:会社に雇われている従業員。
S=Self Employed:医者などの自営業者。自分でやりたがる人が多く、完璧主義者や職人肌が多い。
B=business owner:経営者。優れた人を集めて物事を進めようとする。
I=investor:投資家。
この通りである。僕は、SとBの違いをあまり意識したことがなかった。起業したとして、自分のアイデアが上手く広まったとして、仕事量に対して人が不足するようなことがあれば、自然と現場から経営に近い場所にいくのだと漠然と考えていたからだ。しかし、稼ぎ方に焦点を当てれば、このような明確な違いがあることがわかる。もしBを目指していて、自分でビジネスをするのであれば、SからBへの移行タイミングを計画の中に組み込まなければならないと思った。そして、この移行で最も苦労することをロバート・キヨサキは、これまで経験してきたお金の稼ぎ方に縛られることから脱することだ、と述べている。左側の象限にいる人は、いわゆる従業員であり、自分の頑張った分だけの対価を貰うことに慣れてしまっている。この「決まった分のお金が貰える喜び」を捨てることが難しいと言うのだ。確かに、僕もこの喜びを捨てたくないだろうなと思う。好きな定額サービスを楽しみたいし、給与が予測できると毎月の楽しみも予測しやすく予定が組みやすい。受身はすごく楽だ。しかし、これが決まった収入への固定概念になってしまっているのだろう。
このような固定概念を壊すためにロバート・キヨサキが言っていて、なおかつ僕の印象に残っていることがある。それは、資産家は他人の利益でお金を得ることが可能だと考えている、というものだ。結局上述したところに尽きるのだが、右側の象限に属する人は、人やお金を使って利益を得るのである。そのためにファイナンシャルリテラシーを身に着けて、徹底的にお金の稼ぎ方を考えている。日本では、お金を稼ぐことを表面上に出すと、すごく汚いことをしているような印象がある。しかし、自分たちが生きる社会の仕組みを覚えて、上手く生きることは悪いことだろうか? 結局のところ僕たちは世の中のことをあまりにも知らなすぎるみたいだ。そういう人たちは「そんなこと、あたなにはできない」と否定してくるだろう。だが、これは、その人があなたの言っていることを知らない・できないのだと言っているにすぎない。これは意見だ。事実と意見を切り分けて、自分のしたいことや求めることと、判別しながら考える力を養わなければならないと思った。
最後に本書で提示されている、もうひとつのフレームワークをご紹介したい。
僕が若干アレンジしているが、大切なところはそのままにしているはずだ。この考え方は、自身の成長サイクルについて考えている全ての人に知っていただきたい。
この画像のhaveの部分が、自分が求めていることを指している。例えば「部長に昇進する」ようなものだ。このhaveに至るまでの道のりを逆算して、doを決めるのが王道だと思う。が、本当にそれでいいのか? という疑問を投げかけているのがロバート・キヨサキで、それを改善するためのフレームワークが、こちらになる。本来、部長になりたいのであれば、自分のなりたい部長像を考えて、そのような人の思考・信条・習慣・行動……のようなものを最初に学んで、自分がなりたい(なるべき)人間像を考えるのが先にくるべきではないだろうか。このようなbeを思い描いてから、そのための行動指針を決めて、doに結びつける必要がある。そうしないと小手先だけの行動テクニックがついて、本当の成功を収めることは難しいというのが、ざっくりとしたロバート・キヨサキの主張だ。僕は、この考え方にとても賛同している。なので、これからは勉強する際に自分が目指すべき人たちの考えを学ぶようにしたいと思っている。今は、本だけでなくSNSなどからも情報を得ることができるので、使えるものは全部使ってやるつもりだ。
〇読後のおすすめ
まずは、こちらを読んでロバート・キヨサキのマインドを知るべきだと思う。
ロバート キヨサキ 筑摩書房 2013-11-08