木部 智之 KADOKAWA 2017-12-01
一方でやはり、大きな決断を直観的にしているときがある。そんなときにどのように思考を整理すれば良かったのだろうか。私は可能な限り2軸で捉えることを心掛けていた。しかし、自分が適切に2軸を使用できているのか、不安になった。それで本書を読むことにしたのだ。
本書でによると軸は三種類あって、その中から適切なものを選択しなければならないと述べられている。それは、①マトリクス、②グラフ、③四象限、この三つになる。
私が、最も使用する頻度が多いのは、マトリクスだ。マトリクスは、抜け漏れを防ぐのに非常に役立つと考えている。そして、列挙したものの中から今回の判断に不要な項目を(あえて)抜くことも用意だ。MECEの観点で考えると、列挙したけど今回は不要、と考えられるのは非常に大きい。また、列に有名なフレームワークの値を持ち込めば、さらに検討しやすくなる。
グラフは、プレゼンでも使用頻度が多いので、今更述べる必要はないと思う。強いて言えば、最初はマトリクスなどで思考を整理して、必要になった要素をグラフなどで表現することを考えることは忘れてはならないだろう。
最後に四象限。これが個人的に肝だと思っている。世の中にいる直観的な思考の人間を説得するのに、この四象限は大きな役割を果たすと考えているからだ。四象限は、簡単に事物を四つのカテゴリで分類することができる。自分たちの提案が、なぜこうなったのか。グラフなどでは非論理的に捉えられてしまうかもしれないイノベーティブなアイデアは、この四象限で、どこにエアポケットが存在しているのかを説明すると伝わりやすいと考えている。USBもここから生まれているのだから驚きだ。
世界には数多くのフレームワークが存在しているが、それらの発端は、この三つの2軸思考にあるのだと思う。色んなツールを使うのはもちろん良いことだが、それ以前にどのような思考で、フレームワークを使うべきか、考える必要があるのではないだろうか。
木部 智之 KADOKAWA 2017-12-01