さて、これから私が本書から学んだことをまとめるが、あくまでもペーペーの社員がまとめる内容なので、やはりレイヤーは少し低い内容が中心になる。ご容赦いただきたい。
仕事を進めていくうえで他社とコミュニケーションをとる必要に迫られるだろう。相手は様々で、チームの先輩・後輩……ベンダーやお客様と、人の立場が複数存在しているに違いない。何かインシデントが発生した場合に、それぞれが主張するような場面で他者に意見を伝えるとき、自分の意見は、どこまでが想像でどこからが事実なのかを切り分けて説明することができているだろうか? もしかすると準備をしていれば必ず切り分けられると言う方もいるだろう。じゃあ準備していないとできないの、となるが、それならば普段から意識して、どんな仕事でも大切な瞬間の準備だと考えることが必要だろう。普段から効果的にコミュニケートする意識がなければ成長がストップしてしまう。また、切り分けができるようになれば、次はもっと効果的に話せるように意識したい。他にも意識するところはあるからだ。例えば、相手に応じた情報の選択や目的を盛り込んだ提案など……。私たちは仕事をするだけで成長の機会を持っているのかもしれない。
仕事を人に任せることの重要性を再確認できたのも良かった。本書を読んでいる時期にちょうどそのことを考えていた。新卒で入って基本的には言われたことを必死でやっていた時期を乗り越え、チームを回すために人を動かす必要が出てきた。時には自分が作業に取り組み、時には人に仕事を振る必要が出てきた。私は心配性なたちで任せた仕事が変な方向に向かっていないか、相手によってはすぐ心配になってしまう。しかし、それこそチームメイトの力量を知ったり、仕事を覚えてもらう機会なのだと思った。そして、そのようにして人に仕事を振る技術を養う自分のための機会でもあるのだ。
目標未達の場合の理由という項目が記載されていた。これが個人的に目を惹いたのにはある理由がある。それは全てに納得することができなかったからだ。それはきっと業種による違いだ。メーカーとして常に売上などの数字を意識していた著者に比べると、私は請負型の開発業務に従事している。もちろん数値などの指標はあるが、見方が全く異なる。だから未達の原因や分析の指標が全く異なってくる。だからといって、反省する必要がないわけではない。請負型の開発は反省のための指標分析がお客様への説明のために寄りすぎている気がする。本当に今後も活かしていくという意志のあるチームは思いのほか少ないかもしれない。だが、私は一度真剣に考えてみたいと思う。自分一人の取り組みでもチームを俯瞰的に見ることで視野が広がると思うからだ。
〇読後のおすすめ
ぶっとんだ起業イメージのある人物といえば、やはりイーロン・マスクだろう。様々な視点から経営を考え抜きたいのであれば、このような伝記を読んでみるのも良いと思う。