2017-09-20 さすらい(東山彰良)を読んだ感想・書評 小説 さすらい (光文社文庫) posted with ヨメレバ 東山 彰良 光文社 2009-05-12 Amazon Kindle 楽天ブックス ハービーは、一番まともな思考を持っているように思った。もちろんやっていることはぶっ飛んでいるし、絶体にこんな人間になんかなりたくない。でも、それでも寄り添いたくなる弱さを抱えているのが目立った。じゃあその弱さが何なのかと言われると言葉するのは難しい。ただ、彼は中途半端な人間だと思った。一方的に一部の人間を嫌うけれど、どこかで情を抱いている。智也のように夢を持つ人間に憧れるけれど、智也の魅力を少し肥大化して見ているように思う、隣の芝生を自分から青く見ているような、そんな印象がだ。そして自分を客観的に見すぎて失敗している。無意識的に自分を枠に収めてしまっている。もしくは意識的にやっているのか——。きっとこれらはわたしの特性として、わたしに備わっているものなのだろう。だからハービーに惹かれるのだと思う。 ○読後のおすすめ イッツ・オンリー・ロックンロール (光文社文庫) posted with ヨメレバ 東山 彰良 光文社 2010-02-09 Amazon Kindle 楽天ブックス さすらい (光文社文庫) posted with ヨメレバ 東山 彰良 光文社 2009-05-12 Amazon Kindle 楽天ブックス