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本を読むこと-読書から何かを学ぶためのブログ-

書評依頼お待ちしておりますm(_ _)m ※ネタバレありのブログです。

働く人のためのアドラー心理学を読んだ感想

 自己啓発本に頼るのはイヤだな。なんとなくこんなことを思っていたことがあった。恥ずかしながら自己啓発本は著者の成功体験の押し売りだと誤解していたのだ。もしもあなたが、そのような自己啓発本への躊躇いが原因で本書やアドラー心理学を避けているのなら一度挑戦してみてほしい。

 私はとても脆い人間だ。慣れないことや嫌いなことが目前に迫ると脳が警報を出す「何やってんだ! 逃げるぞ!」と。慣れないことに対して体が警戒を示すのは脳の仕組み上問題ないと何かの本で読んだことがある(私の場合はちょっと強く働きすぎだが)。慣れないことに体が拒否を示すのは仕方ないことだと理解すると、習慣づけは簡単になった。なんだ、これは体の仕組みなのか。と安心できたからだ。
 しかし仕事の取り組みは、そんなに簡単に割り切れない。折衝のようなものが業務の中心にあるがゆえ、精神的な疲労が溜まりやすい。そのうえお客様は細かく厳しい小姑のような人ばかりだ。挙げ句の果てには私が苦手なタイプの先輩が異動してきた。私は躊躇うことなく仕事をサボった(体調も悪かったけど)。その日はただぼんやりと時間を過ごすことしかできなかった。
 そんな私がこのままではイカンと思い、本屋で購入したのが本書だ。文庫本なのですぐ読めたうえに、すっと意識の中にアドラー心理学の教えが入ってきた。自分が落ち込んでいたということもあるが、それ以上にアドラーの考え方に共感できることが理由に挙げられる。一番好きな考え方は「自己決定性」と「目的論」である。人には決定する力がある。そして人には目的がある。
 ただ嘆いて希望的観測に身を委ねながら、どうしてどうして、とどうにもならない過去の原因で頭をいっばいにするのではない。私たちは未来を思って決定を下すことができるのだ。私たちは少しでもポジティブな決定をくだすことで自己肯定感の欠落を防ぎ、ハッピーデイを我が物にすることができるのではないだろうか。そんな示唆をアドラーは与えてくれる。