ぼくは明日、昨日のきみとデートする(七月隆文)を読了したので、感想や書評[レビュー]
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を読了したので、その感想を投稿したいと思います。
最近、本屋に行くと必ずと言ってもよいほどプッシュされている作品だったので気になって、つい買ってしまいました。
個人的にはタイトルの響きがすきです。表紙のイラストの雰囲気も含めて、やわらかい雰囲気が作風を表しているようで、「手にとってみようかな」と思うような良さが感じ取れました(そして買いました)。
内容はタイトルから察することができる通り、恋愛モノです。
なんなら、タイトルで壮大なネタバレをしている、とても勇気ある作品です(笑)
このタイトルに惹かれる、であったり、恋愛小説が大好きなんだ!というような方にオススメの作品です。
文体も軽く、二時間程度で読めるので、本にあまり親しみが無い方にもオススメかもしれませんね。逆を突くならば、普段から本を頻繁に読んでいるような方にはあまりオススメできないかもしれません。文章表現に特段上手さは感じませんし、設定も活かしきれていないので、少し消化不良で終えてしまいそうです。
文書表現の問題は本に対するハードルを下げてくれていると考えれば、特定の読者に対してはポジティブな要素になりえるかもしれません。一方で、設定を活かしきれていないという問題は作品を更に良い物にするためにも、もっと練った状態で世に送り出して欲しかったなあ、とついつい思ってしまいます。
正直、タイトルを見て、少し読み進めれば結論やタネは見えてしまうので、何気なく進むシーンや出会う人に対してもっと情を抱かせるようなシーンが必要だと思いました。両親とのシーンとか特に、、、このままだと邪魔な要素にしか思えませんでした。伏線もさすがに露骨過ぎた気がします(笑)
微妙に考えさせられたのは主人公の初恋の相手も愛美だったのかな?設定的に会っててもおかしくないんですが、特に触れてないのが残念。
最後に、タイトルは『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』ですが、正確に時系列を考えるのならば、『ぼくは明日、一昨日のきみとデートする』ではないのでしょうか?(笑)