本を読むこと-読書から何かを学ぶためのブログ-

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火花(又吉)を読んで感想や書評[レビュー]

 

 メディアで話題の小説『火花』を読了しました。

 

火花

火花

 

 

 

 正直、話のネタになればいいかな、という感覚で買いました。本自体の面白さには期待せずに買ったわけです。それでは実際に読んでみてどうだったのか、、、うーーん。「又吉の火花ってオススメ?」と聞かれたら、「僕はオススメまではしません」と答えます。

 一方で、想像よりは面白かった、とも思っています。ただ、読む前に「絶対に面白くない」と決めつけて読んでいたので、それに比べたら、、、という答えになってしまいますね。

 

 ただ、私は純文学にも芥川賞受賞作家にも詳しくないです。そんな自分がブログで作品について語ってもよいのか非常に悩みましたが、たいていの読者は「そもそも純文学や芥川賞について知らない」という想像ができたので、感想を投稿することにしました。

 

*個人的に火花をオススメしたい人

・話題のネタに使いたい人

・又吉のことが好きな人

以上の人には火花をオススメできるかもしれません。

 

火花に対するメディアの取り上げ方は、異常なレベルです。ただ、それは内容よりも『芸人 又吉が芥川賞を受賞したから』が一番の大きな理由です。近年の本離れを少しでも和らげる効果を狙っているように思えます。しかし、その報道には少なからず違和感が存在しています。

例えば、とあるニュース番組で「火花の受賞によって消費者と文学の間にあるハードルが低くなった」とコメントされていたことがあります。実際はどうでしょうか?それは『火花』と『消費者』の間のハードルを下げているだけで、『文学』と『消費者』自体のハードルは、まだまだ高いものが存在しているのではないでしょうか。結局は、火花を読んで「文学(本)って面白い」となって、次の本を手に取る動作まで持って行くことができた時に初めて、『文学』と『消費者』の間にあるハードルを下げることが出来たといえるのではないでしょうか。そのためには何よりも火花が消費者ウケする面白さを備えている必用があります。しかし、私が一度読んで、そこまでの面白さを備えているとは感じることが出来ませんでした。

 

もちろん、終始しょうもないという感覚で読み進めていたわけではありません。ドキッとするような描写もありましたし、又吉に投影して読み進めることができるので、その点は楽しんで読むことが出来ました。